新・人間革命  羽ばたき 三十六 (2931)  正本堂建立発願式は、読経、そして、日達法主の「願文」と続いた。 「願文」には、日興上人が謗法の山と化した身延を離山し、南条時光の供養によって大石 寺が建立されたことが述べられていた。  そして、現代に至り、創価学会の外護を得て、宗門が大興隆したことに言及し、さらに 山本伸一の功績を讃えていった。 「前代より正法守護の大任を継いで折伏弘教に精進す。  或る時は獅子王の如く国内に跳躍し或る時は鳳凰の如く海外に雄飛す。正に広宣流布の 一時に来たるやと我等をして驚嘆せしむ」  日達法主は、伸一の手で、広宣流布は一気に進んだことを、「願文」のなかで明言した。 それは伸一と学会員の功績を賞讃する永遠の証である。  そして、さらに、伸一が正本堂の建立寄進を発願したことを、讃嘆するのであった。 「しかのみならず故恩師の遺志を紹いで茲に法華講総講頭として正本堂を建立せんとし発 願を為す。  其の規模たるや拡大に其の景観たるや荘厳なり。其の設計は既に成る……」  伸一は、正本堂は大聖人御遺命の本門の戒壇となった。ならば、全精魂を注いで建設 にあたるのは当然である″と、深く決意していた。  日達法主が「願文」を読み終えると、時計の針は正午をさしていた。  続いて伸一の「発誓願文」である。 「……夫れ正本堂は、末法、事の戒壇にして、宗門究竟の誓願之に過ぐるはなく、将又、 仏教三千余年、史上空前の偉業なり。  我等この発願の盛儀をもって、将に四海の静謐と、万民の福祉を希う人類の、究極の大 理想実現への第一歩と確信するものなり……」  澄んだ力強い声が、青空に響いた。  そこでは、大聖人は本門の題目を唱え、本門の大御本尊を出世の本懐として建立された が、三大秘法のうち戒壇の建立を滅後の末弟に託されたのはなぜか――に言及していた。  そして、それは、末法万年にわたる、広宣流布の揺るぎない基盤を、末弟たちに築き上 げさせ、地涌の菩薩の使命を果たさせようとされたからであると訴えた。 語句の解説  ◎南条時光  一二五九〜一三三二年。鎌倉幕府の御家人で、駿河国(静岡県中央部)富士郡上野郷の 地頭。十代で日蓮大聖人に帰依し、日興上人を師兄と仰いで純粋な信心に励んだ。特に、 熱原の法難の際には、果敢に大聖人一門を外護した。また身延を離山された日興上人を、 進んで自領に迎えた。 名字の言 2004.11.20 ▼11・18「創価学会創立記念日」を祝賀する本部幹部会の衛星中継行事の席上、56 回目となる広布功労賞の授賞式が、各地で晴れやかに行われた ▼幾多の逆境をはねのけ、50年間信心を貫き通してきた人。100世帯を超える弘教を 実らせて、「まだまだこれから!」と意気軒高な友。しかし、一様に「私がこんな栄誉を 受けるなんて……」と遠慮がち。その謙虚な姿勢が、すがすがしい ▼皆、偉大な使命に生き抜いてきた「広布の勇者」。今なお、前進の気概に満ち溢れ、は つらつとしている。その燦然たる雄姿はまるで、「燃え立つ求道の心には、無限の成長が ある。乗り超えられない障害などない」――と語りかけるかのよう ▼「人生を自己の信ずるものに賭けて戦い抜いた人、信念に殉じた人生ほど、尊いものは ないのです。高齢になって、自分の人生に満足のいくものがあるかどうかは、自身の胸中 に刻印されている」と池田名誉会長 ▼そうした生き方を貫き、誇り高くわが人生を歩んでいる大先輩が、学会の世界には数多 くいる。この方々に信心の確信を学び、継承することは、私たちの責務である。道なき道 を切り開き、学会を支えてきた同志への報恩感謝を忘れず、「広布拡大」に勇猛邁進した い。 (芯) 北斗七星 2004.11.20 ◆「石油よりも飲み水の方が高価な国が多い」「世界でこのまま都市化が進むと深刻な水 不足になる」。先日、都内で開かれた「アジアの巨大都市と地球の持続可能性」と題する 国際会議で、水資源の重要性を指摘する科学者の声が相次いだ ◆中国の躍進が報道され、21世紀の大国になることが確実視されているが、この国のア キレスけんは少子高齢化とともに、水であることが知られている。沿岸部の工業化のため 農村部から水が回され、地盤沈下や深刻な水不足が起きていることも報告された ◆値上がりしているとはいえ、わが国でも1g当たりのガソリンと市販の水の値段を比べ ると、後者の方が高い。だが、豊かな水の国・日本に住んでいると、そのありがたさが分 からない ◆2002年のサッカーW杯で来日した多くの外国人が驚いたのは、水道水が普通に飲め ることだったという。空のペットボトルに水道水を入れ観戦や観光ができる。そんな国は 確かに珍しい ◆生命の維持に欠かせない水をめぐる国家や地域の争いは、イスラエルとパレスチナだけ でなく北米やアフリカ、アジアで、ますます深刻化すると予想されている ◆イラク・サマワで住民に感謝されながら、浄水・給水活動を続けている自衛隊。日本が 本格的に「水で貢献する国」「水技術に強い国」となる先駆けであってほしい。(山) ☆「わが友に贈る」☆ 勝負の決め手は 「執念」と「粘り」。 悔いを残すな! あきらめない人が 最後の勝利者!