新・人間革命  羽ばたき 三十七 (2932)  山本伸一は「発誓願文」で、正本堂の意義を述べていった。 「唯我が日本民衆の鎮護国家の道場なるのみならず、世界人類の永遠の平和と繁栄とを祈 願すべき根本道場なり……」  ――過去の戒壇は、勅命による戒壇であった。また、在家への授戒も、王侯貴族など、 上層の人びとに限られていた。  しかし、正本堂は、民衆の信心の赤誠で建立され、老若男女の違い、また、職業、階級、 民族等、いっさいの差別を超え、全世界の民衆が、等しく平和と幸福とを祈願する「根本 戒壇」であることを、伸一は読み上げていった。  さらに、正本堂の建設に至る経過や規模、設計の概要に触れ、供養に参加した全員の名 を、百三十三冊の名簿に収めて、永遠に正本堂に保存することが決定した旨を発表したの だ。  そして、「夫れ民衆は国家の主権者たり。されば、斯くの如き大戒壇は、正しく民衆立 の戒壇とも呼ばれるべきなり」と、ここに宣言したのである。  フランスの歴史家ミシュレが叫んだように、まさに、民衆こそ「歴史の主役」なのであ る。 「発誓願文」は、こう結ばれていた。 「その時代(広布)は、未だ未来に居すと雖も、而も亦、甚だ近きを信ず。  我等末弟、その日の実現の一日も早からんことを希い願うて、日々、月々、年々に、更 に折伏行に断固邁進せんことを堅く誓うのみ……」  戒壇となる正本堂建立の伸一の誓願は、まさに広宣流布の大誓願にほかならなかった。  それは、全学会員の決意でもあった。皆の目が輝いていた。  根本の目的は、どこまでも広宣流布であり、その証、帰結としての戒壇の建立である。  現実に正法が流布されて、人びとの幸福と平和が実現されるからこそ、戒壇は、尊く、 偉大なのである。  そして、その実践のなかにのみ、仏法の正法正義は流れ通うのである。  集った同志の顔は、歓喜に燃えていた。広宣流布を、折伏を、皆が心に深く誓っていた。  布教の聖業に励む人ほど、尊貴にして偉大な人はいない。 名字の言 2004.11.22 ▼創立の月を祝賀する座談会。福岡では、ベートーベンの交響曲「第九」のメロディーに 乗せて、「創価歓喜の凱歌」の合唱も ▼明23日は、福岡ドームでの「5万人の第九」から10周年の佳節。当時参加した青年 の中には、アジアヘ、世界へ、雄飛した友も多い。「アジアの人たちに学び、尽くせる人 生を歩みたい」。ある青年は、その決意のまま中国で日本語教師として働き、現在は貿易 会社を中国の数都市で経営している ▼また4年間、韓国に留学し、最も難しい韓国語能力試験6級を取得。さまざまな分野の 催事で通訳を担当している女子部のメンバーも。そこには、自他共の喜びのネットワー ク″を国や文化を超えて広げたい、との固い信念と行動がある ▼「喜とは自他共に喜ぶ事なり」(御書761n)。この仏法の哲理を今こそ広げようと、 九州青年部は明年、「アジア青年平和友情総会」を開催する。アジア各国のSGIの友と 九州の友が「歓喜の歌」を歌い上げる――平和の世紀を断じて築き上げていくとの決意は 固い ▼「21世紀も、最初の10年が勝負だ。『人間主義の世紀』を築けるか、否か」。この 池田名誉会長の言葉を胸に、明年の「青年・拡大の年」へ創価の若人が、地域を駆ける。  (広) 北斗七星 2004.11.22 ◆大阪府に住む視覚障害者の女性、T・Nさんの講演を聞いた。T子さんは今年79歳と 高齢。1942年、東京の盲学校を卒業後、師範学校に入学し、戦後、大阪の盲学校で教 壇に立った。もちろん今では教職を離れているが、人生は現役″、常に挑戦する姿勢を 持ち続けている ◆67歳から始めたのがマラソンだった。盲導犬と一緒に歩いているとき、体がリラック スして楽しくなってきた。そこで30`を歩く催しに参加。「これはおもしろい。今度は 走ってみよう」と思い、50b、100bと、走る練習を重ねた ◆その年、宮崎県で行われた国際マラソン大会で5`を走ったのを皮切りに、翌年、ハワ イのホノルルマラソンに出場。42・195`を完走した。その後、韓国・済州島で行わ れた日韓親善マラソン大会などにも参加している ◆T子さんは目が見えないだけではない。教師時代、路面電車と衝突して重傷を負い、そ の後遺症で臭いをかぐ機能まで失った。それでも料理は自分で作る。ごみがあるかどうか を足の裏で感じ、掃除する。心の目″で自然を見、俳句や短歌を詠む ◆何事にも積極的なT子さんのエネルギー源は、あの人にできて私にできないことはない、 という考え方。人間、だれしも厳しい環境に置かれることがある。そんなとき、こうした T子さんの生き方は、勇気を与えてくれる。 (和) ☆「わが友に贈る」☆ 日蓮仏法は 現実に勝利する力。 民衆のための宗教。 故に社会で勝て! 人間として勝て! ★今週のことば★ 「臆病にては 叶うべからず」 正義は断じて 強気でいけ! 徹して攻めよ!           11月22日