新・人間革命  羽ばたき 三十九 (2934)  正本堂の着工大法要が営まれたのは、建立発願式から一年を経た一九六八年(昭和四十 三年)の十月十二日であった。  勤行、鍬入れ式に続いて、山本伸一があいさつに立った。  伸一はまず、「三大秘法抄」の一節を、朗々と拝し、この「法華本門の戒壇」たる正本 堂の着工大法要が無事終了した御礼を簡潔に述べた。  そして、伸一が工事開始のスイッチを押すと、式場の北側で、ダイナマイトが炸裂し、 もうもうと土煙があがった。  会場の西側では七つのくす玉が割れ、「慶祝正本堂着工」の文字が現れた。待機してい た六台のブルドーザーが動きだし、六百六十羽の鳩が放たれ、天高く舞い上がっていった。  この着工大法要を終えると、正本堂の建立地の測量や地質調査、また、地盤がどれだけ の重さに耐えられるかを調べる、載荷試験などが行われていった。  地盤の載荷試験では、当初の設計で要求された一平方メートルに六十トンという強度の、 三倍以上の荷重強度があることがわかった。  長期にわたって十分に建造物を支えうる、強い地盤であることも立証されたのである。  やがて、基礎コンクリートを流すための、地盤の掘削工事が始まった。  工事関係者を最も悩ませたのは、地中にたくさんある岩石であった。それをブルドーザ ーで移動させるのだ。  だが、大きすぎて、ブルドーザーでも動かせない巨石もあった。  最も大きなものは、なんと百八十四トンもあったのである。  巨石の粉砕には、ダイナマイトが使われた。  取り出された岩石は、石垣などに利用された。  岩石を処理した穴は土砂で埋めるのではなく、一つ一つ、コンクリートを流し込んでい った。手間のかかる労作業であった。  フィリピンの格言に、「苦闘が多ければ多いほど、勝利は輝かしい」とある。  建設に従事する人たちも、二十世紀を代表する宗教建築の正本堂を、自分たちの手で造 っていくのだという誇りにあふれていた。  最高の仕事をしようと皆が燃えていた。作業場には活気があった。 名字の言 2004.11.24 ▼晩秋から初冬へ。この季節、風邪をひく人も少なくない。ことに強い全身症状を引き起 こし、感染力が強いインフルエンザには要注意である ▼東京都は10日、今冬の都内の流行予測を発表した。それによると、A香港型が主で平 均的な規模になるものの、ただ例年より早い時期からの流行が心配されている ▼厚生労働省も、感染対策に本腰を入れる。同省は、「栄養、睡眠、予防接種で三位一体。 インフルエンザ予防」との標語を掲げた ▼予防接種と言えば、ストレスの高低が、その効果に影響するという。ブリティッシュコ ロンビア大学(カナダ)のミラー博士らの研究によれば、ストレスが高いと抗体の産生能 力が低下し、せっかくのワクチンの効力も弱くなるという。しかも、最大のストレスは、 睡眠不足であることも指摘 ▼睡眠と栄養とワクチンはインフルエンザ対策の重要な鍵――。特に感染して死亡する人 の9割が高齢者との事実を考えるなら、免疫力が低下しやすい年配者は、以上の3点に気 をつけたいものだ ▼池田名誉会長の本紙連載「健康と生命と仏法を語る」が発刊され、26日に発売される。 冒頭は「風邪は万病のもと」。賢明な知恵で病気を未然に防ぎ、「健康即勝利」の日々を 送りたい。 (登) 北斗七星 2004.11.24 ◆最近、見ていて不快に思った光景は、終日禁煙の私鉄駅で、早朝のプラットホームのベ ンチに3人、4人と集まってきてはたばこを吸っている姿。己の欲望を抑えられない品性 の貧しさに、虚しさを感じた ◆「たばこ規制枠組み条約」締結に伴う未成年者の喫煙対策の中で、屋内では劇場、ホテ ル、スーパーなどの階段の踊り場、柱の陰など通常、店員に見えない場所に自販機を置け なくするという ◆だが、取り組みが中途半端なのだ。喫煙者に「肩身がせまい」と思わせるような対策を とるから、逆に反発する人が出てくる。感情が絡んだ「いたちごっこ」になってはいない だろうか ◆むしろ健康増進の観点から、禁煙を後押しする環境づくりが大切だ。たばこの表示ひと つでも、あるアンケートで「未成年者の喫煙は禁止されています」という表示は、かえっ て興味をそそり警告の意味をなさないという結果が出ている ◆昨年、喫煙で補導された未成年者は54万人に上る。外国で使われている、「たばこを 吸うと肺がんになる」「老化が10年進む」という表示の方が「吸わないでおこう」と思 うのだそうだ ◆いっそのこと、ヒマラヤ山麓のブータンのように、国全体を事実上の禁煙にしてしまっ た方が、無駄な迷いやあつれきを生まなくて済むという指摘もあるのだが……。さて喫煙 者はどう思う?   (健) ☆「わが友に贈る」☆ リーダーは 勇敢に生き生きと! 自分が前進すれば 後輩も前進できる。 発展の原動力たれ!