新・人間革命  前進 四十七 (3325)  この本部総会で山本伸一は、世界広布の新たな展開にも言及した。  彼はまず、各国のメンバーの連携を深め、協力し合っていくために、この五月に「ヨー ロッパ会議」が、八月には「パン・アメリカン連盟」が、また、十二月の十三日に「東南 アジア仏教者文化会議」が結成されたことを伝えた。  そして、さらに海外メンバーの交流を図り、世界平和を本格的に推進していくために、 「国際センター」の設置を発表したのである。  この「国際センター」は独自の法人とし、海外のメンバーとの連絡、指導スタッフの派 遣、出版活動や各種活動の支援などにあたるもので、既に建物も、東京・千駄ヶ谷に建設 中であった。  伸一は、設置の意義について語っていった。 「世界各地の活動の進展状況は、国、地域によって千差万別であり、仏法を受け入れる機 根も、国柄や民族性などによって多様であります。  したがって、海外の仏法流布は一様に考えるのではなく、あくまでもその国や地域の人 びとの自主性と情熱、責任感によって進められるべきものであります。  ゆえに、『国際センター』の基本的性格も、各国の現地の主体性を尊重し、これを根本 としたうえで、全力で支援し、守るということに重点を置くことになります」  ここで伸一は、参加者に呼びかけた。 「いよいよ舞台は世界です。私も戦います。  その意味から明年は、世界各地に出かけていって、同志を激励してさしあげたいと考え ておりますが、日本の皆さん、よろしいでしょうか」  皆、大拍手で応えた。 「では、留守中はよろしくお願いしますよ。  日蓮大聖人の仏法は、世界の仏法です。私どもは世界的視野に立ち、同じ創価家族であ るという開かれた心をもつ国際人″であります。  人類の幸福と、真実の人間共和をめざして、意気揚々と前進していこうではありません か!」  またしても拍手の嵐に包まれた。  伸一の心は、戦争、経済の混乱等々、世界を覆う暗雲を見すえていた。  彼は英知の翼を広げ、平和の大空に飛翔する瞬間を、満を持して待っていたのである。    (この章終わり) 名字の言 2006.4.8 ▼「ぞうさん/ぞうさん/おはなが ながいのね/そうよ/かあさんも ながいのよ」 (まど・みちお作詞 團伊玖磨作曲)。だれもが知っている童謡「ぞうさん」である ▼昭和27年に発表され、童謡としては珍しい三拍子。仲むつまじいゾウの母子と、それ を動物園に見に来た人間の母子の仲良しの歌……。が、実はそうではないらしい。作詞し たまど氏によれば、子ゾウが悪口を言われた歌だそうだ(『まど・みちお――「ぞうさん」 の詩人』河出書房新社) ▼他の動物から見たら、鼻が長い君はおかしいと。しかし、子どものゾウは、しょげたり 怒り返したりせず、「大好きなお母さんも長いのよ」と朗らかに切り返し、それを誇りに している歌だという。平和でゆったりしたスローワルツの曲は、そんなたくましさを秘め ていた ▼朗らかな人は、周りに安心を与える。その人は、心の中に毅然と誇れる何か″をもっ ているからだろう。世間の評判などを恐れず、卑屈にならず、妥協せず、正々堂々と思う ことを主張する強さが、朗らかさを生むのだと思う ▼ある新入会の友は、学会の明るさが印象に残ったと語る。心に、人間革命の信仰を持ち、 尊敬する師匠がいる。その誇りが、多くの人々を引きつける。(申) 北斗七星 2006.4.8 ◆今週は街中で新入社員らしき人たちをよく見かけた。喫茶店で隣り合わせた先輩社員と 新人君の一組の会話に思わず聞き耳を立てる ◆どうやら行って来たばかりの訪問先の話らしい。「あの人はがらっぱちだからね」と先 輩。新人君はそれに反応できずに固まってしまった。「ガラッパチ」の意味がわからなか ったようだ。ふたりの間には気まずい沈黙が ◆若手の先輩社員が「新入社員に言いたいこと」の1位は「わからなかったり悩んだりし たら相談を」だという(日経3・25付「NIKKEIプラス1」の「何でもランキング」 )。新人諸君よ、「聞くは一時の恥」だ ◆今流れているテレビCM――若い社員が新人君を連れて行った営業先で土下座する羽目 に。すると新人君が「すげえ、土下座! 初めて見る」と、ケータイでパシャッとやる。 年長者が若い者の不可解さや至らなさを嘆くのは古代エジプトの昔からだが、先輩諸氏も 自分の新入社員のころを思い出し面倒を見ていこう ◆ことに若者に対し「働く意欲がない」という通俗的な批判がまかり通っている時だ。し かも「少なくとも日本の産業社会は、この十数年間、恐ろしいほど若い人を採用していな い」(冨山和彦氏『論座』4月号)ことからくる歪みも明らかになっている。これからの 日本を担う彼らだ。大切に育てていく必要がある。(皮) ☆「わが友に贈る」☆ 妙法は無限の力。 わが人生を切り開け! 青年は 皆と団結し 学会厳護の推進力に! ―4月8日―