新・人間革命  飛躍 三十 (3355) "外交戦"についての山本伸一の話は尽きなかった。  わが身をなげうつような思いで道を切り開いてきたなかで、体得したことがたくさんあ ったし、忘れ得ぬ思い出も多かったのである。 「もうひとつ大事なことは、外交を行う場合には、自分が全学会を担い立つのだという、 "全権大使"の自覚がなければならない。つまり、全体観に立つことだ。  そうでないと、部分的なことに目を奪われ、判断を誤ってしまうこともある。  私も、青年時代から、"自分は創価学会の代表なのだ""戸田先生の名代なのだ"とい う気持ちで、外交にあたってきました。  そして、瞬間瞬間"戸田先生ならば、どうされるだろう"と考え、行動し、決断してき ました。  外交といっても、そこには"師弟"の精神が脈打っていなければ、広宣流布のための渉 外活動はできません」  伸一は、外交戦の要諦を語ると、笑みを浮かべて言った。 「ところで、明日は記念撮影会だね。参加者は全部で、何人ぐらいになりますか」  現地の法人の理事長になっていた高井平治が答えた。 「記念撮影の対象者は班長、班担当員以上にしておりますので、約千人になります」 「そうですか。班の幹部以上で、千人にもなるんですか。すばらしい飛躍ですね。  明日、私は、全力で皆さんを激励します。今回の香港滞在は五泊六日ですが、五年分、 十年分の仕事をします」  伸一は、仏法西還の要衝の地となる香港に、かくも多くのメンバーが誕生したことに、 深い感慨を覚えていた。  日蓮大聖人は、「皆地涌の菩薩の出現に非ずんば唱へがたき題目なり」(御書一三六〇 ページ)と仰せである。  広宣流布の使命を担った尊い地涌の菩薩が、この香港の地に陸続と出現し、東洋広布の 本舞台に躍り出たのだ。  彼は、香港の男子部長になっていた梶山久雄に言った。 「香港の三十年後が楽しみだな。これから青年がどう伸びるかが、そのまま香港の未来を 決することになる。そのために私は力を入れるからね」 名字の言 2006.5.16 ▼5月3日「創価学会の日」を慶祝するために来日した、ナポレオン家の当主フランス・ シャルル・ナポレオン公。196センチの長身。ちなみに、ナポレオンは168センチだ った ▼「背が高いですね」と言われると、ナポレオン公は「ナポレオンは、身長には二つある と述べています。『物理的な身長』と『精神の身長』です。彼自身、背が低かった。だか ら、彼は『精神の身長』を伸ばすことが大事と語っています」と笑顔で ▼ナポレオンがイタリア方面の最高司令官になったときのこと。彼につく4人の巨漢の師 団長は"あいつの部下になるなんて、ばかばかしい"と見くだしていた。が、ナポレオン に会うや、鋭い眼光に射すくめられ、敵の兵力から細かい地形まで、そらんじていた頭脳 に舌を巻いた ▼ナポレオンの「精神の身長」は巨大だった。最初から大きかったわけではない。青春時 代から努力を積み重ねた結果だった。敵国の大佐でさえ、彼を「人生の如何なる境遇にあ っても、斯くの如き個人的活動力と不休の努力性を有った人を、余は未だに見たことが無 い」と評している(J・H・ローズ著『ナポレオンの性格』) ▼努力なしに人生の勝利も栄冠もない。生涯、「精神の身長」を伸ばし続ける人でありた い。(川) 北斗七星 2006.5.16 ◆サッカーW杯ドイツ大会の日本代表23人が決定した。メンバーにはGK川口能活、M F小野伸二ら清水商業高校の出身者が選ばれている。これで同校サッカー部の大滝雅良監 督は、W杯に3大会連続で教え子を送り込むことになった ◆大滝さんは監督歴30年余で54歳。全国選手権で3回、全国総体で4回、全日本ユー スで5回優勝という輝かしい実績を誇る、まさに高校サッカー界を代表する名将だ ◆全国の私立高校が強くなっていく中、静岡県の公立高校が長年にわたり強さを維持でき る指導力のポイントは何か。「サッカーを教えるのは下手でも子供たちの内面を見るのは 誰にも負けない自負はある」(スポーツニッポン 11日付)と大滝さんは語る ◆普段の職業は同校の先生。大学卒業後すぐに母校の商業科教諭として赴任し、サッカー 部の監督に就任した。今も週に15コマの授業を受け持っている ◆プロ入り確実な選手であれ、控えの地味な選手であれ同じ高校の一生徒。サッカーの上 手下手など関係なく、授業の終わる午後3時までは先生と生徒の立場で選手と接する時間 である。選手からしても、校内のどこでも顔を合わせる大滝さんは顔色から成績までごま かしようもない監督だ ◆グラウンドの中だけが選手の指導の場ではない――清水商業の"監督先生"はそう言い たかったのだろう。  (流) ☆「わが友に贈る」☆ 「日蓮が一門は 師子の吼るなり」 勇気の対話を! 破邪顕正の言論を! これが学会精神だ! ―5月16日―