2006.5.19SP ――――――――――――――――――――――――――――――――――     5・3記念最高幹部協議会での名誉会長のスピーチ〔下〕 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ◆◆◆ おお正義 広宣流布の創価かな ◆◆◆ 今を大切に! 勇気の一歩を踏み出せ! ◆≪ローマクラブ名誉会長≫「人間革命」の実践のみが内なる潜在力を開発す る 【名誉会長のスピーチ】  一、どうすれば、尊きわが同志に、勇気を、希望を、励ましを贈ることがで きるか。  そのことが、私の頭から離れることはない。  できることならば、すぐにでも同志のもとに飛んでいって、手を取り、肩を 抱きかかえて、広布の労苦をねぎらって差し上げたい。最敬礼して賞讃を贈り たい。  それが私の偽らざる気持ちである。  その心を込めて、私は、月々日々に、ペンを執り、文を綴り、代表にスピー チもしている。  折々に詩や句を贈らせていただくのも、「皆さんが喜んでくださるなら」と の思いだけである。  戸田先生は言われた。  「折伏をしている人、学会活動、組織活動をしている人。この最も尊き同志 を、最も尊敬し、最も感謝し、最も大切にしていきなさい」と。  一生涯、会員のために生きよ、同志のために尽くし抜け! ── それが恩師 の叫びであった。  その直系の弟子である私の一生も同じだ。  これが創価学会の指導者の根本の精神である。 ◆女子部の躍進が広宣流布の前進  一、この5月3日には、華やかに「創価女子会館」がオープンした。本当に、 おめでとう!(大拍手)  今、全国各地で、「花の女子部」と「太陽の婦人部」が一体となって、新た な対話を広げ、新たな友を加えながら、希望と幸福のスクラムを広げている。 本当にご苦労さまです。  「女子部が成長した」「素晴らしい女子部になった」「いよいよ女子部の時 代が来た」等々、多くの人から喝采が寄せられている。本当によかった。  ともあれ、私は、女子部の皆さん全員に幸福になってもらいたい。  どんな困難にも負けない強い心を持ち、希望にあふれ、歓書にあふれ、仲良 き友に恵まれて、使命の道を生き生きと歩んでいけるように、今後も、私は、 あらゆる応援を惜しまないつもりである。  女子部の躍進とともに、広宣流布の未来は洋々と開かれてきた。  これからが本当の勝負である。創価の女性の真価が問われる時である。  さっそうと、気高く気品に満ちて、また楽しく朗らかに、心通う対話と友情 の劇を繰り広げていただきたい。よろしく頼みます!(大拍手) ◆賢明な女性は一家の太陽!  一、これから各地で行われる婦人部総会の大成功を心から祈りたい。  「創価の太陽」である婦人部が輝けば、  一家が輝く!  地域が輝く!  未来が輝く!  婦人部の力は、まことに大きい。  池上兄弟が、悪逆の良観らの圧迫を受けて、大きな岐路に立たされていたと き、大聖人は、兄弟の二人の夫人に対して、こう仰せである。  「(あなたたち夫人が)心を合わせて、夫の信心を諫(いさ)めるならば、 竜女(りゅうにょ)の跡を継ぎ、末法悪世の女人成仏の手本となられることで しょう。  そのように、信心強盛であるならば、たとえ、どのようなことがあろうとも、 日蓮が二聖(にしょう)・二天・十羅刹女・釈迦・多宝に申し上げて、次の世 に必ず成仏させて差し上げましょう」(御書1088ページ、通解)  人生には、大なり小なり、試練があり、転機がある。  その「いざ」という時に、賢明なる女性が勇気ある信心に立って、言うべき ことを言い切っていくならば、家族も厳然と守られる。  そして、一家一族の永遠にわたる「幸福の道」「成仏の道」「栄光の道」が 開かれていく。これが、仏法の方程式なのである。  一、何度も申し上げるが、男性の幹部は「女性を大切に! 」を肝に銘じてい ただきたい。  わが創価学会の前進と発展の原動力は、まぎれもなく婦人部であり、女子部 である。  だからこそ、どうすれば、婦人部、女子部の皆さんが、喜び勇んで広布に励 んでいくことができるか ── その一点を皆で真剣に考え、誠実に具体的に行 動してまいりたい。  そこに、学会がもう一歩、強く大きくなっていく重大なポイントがある。 ◆◆◆ 女子部は仲良く幸せに! ◆≪フランスの女性作家≫ 「美しい情熱は魂を大きくする」 ◆◆ 悩みと戦えば自分が強くなる 「友のため」こそ最高の青春 ◆幸せになるため正義の道を!  一、19世紀フランスの女性作家ジョルジュ・サンドは書き残した。  「美しい情熱は魂を大きくする」(加藤節子訳『我が生涯の記』水声社)  広宣流布にかける情熱ほど、崇高で、美しいものはない。  広宣流布への大情熱の行動は、自分自身の幸福の境涯を拡大する。  臆病に打ち勝つこと。そして、決して、あきらめないこと。  これが、ジョルジュ・サンドの信条であった。  先日、女子学生部の友が学会本部に来られた。その姿を見かけた私は、心か ら歓迎し、伝言を託した。  「仲良く幸せに! 幸せになるために、正義の道を歩みゆくことです」と。 ◆使命に生きればすべてが変わる  一、ジョルジュ・サンドの主要な小説の一つに『黒い町』がある。  舞台は、谷の底に機械の轟音が響き、黒ずんだ工場が立ち並ぶ、「黒い町」 「地獄の谷」などと呼ばれた労働者の町。  19世紀フランスの、ある地方の町がモデルになったとされている。  そこに、一人の賢明な乙女が立ち上がり、自分が生まれ育ったこの町を心か ら大切にして、理想の町へと変えていく。それが、一つのストーリーである。  一人の女性が立ち上がれば、どれだけ偉大な発展の力になるか、計り知れな い。  一、その乙女トニーヌは、貧しい孤児であった。  やせて、顔色は青白かったが、幼い時から工場に入り、健気に「ふたり分の 働き」をする少女だった。  幾つもの試練を耐え抜いてきた彼女は、物静かだが思慮深く、聡明な誇り高 い女性となった。やがて町の人々を励まし、勇気づける存在となって光り始め た。  「塞(ふさ)ぎ込みがちで慎み深い少女時代を送った彼女は、突然自分自身 のために生きることを放棄したかのように、開放的で、不幸な人たちを励ます 存在となろうとしていた」のである(石井啓子訳『黒い町』藤原書店)。  人は気づいた。  「彼女は自分の周囲にいる人が苦しんでいるのを見れば、だれかれの区別な く世話を焼き、親切にしてやっている」(同)1と。  「親切を施すのが彼女には喜び」(同)であった。彼女は、人々を希望で照 らす青春を、朗らかに進んでいった。  自分の心が変わり、使命感が変われば、すべてが変わっていく。  「人のために」と行動していくなかに、自分自身が最も光り輝いていく生命 の軌道がある。  御聖訓にも、「人のために灯をともしてあげれば、自分の前も明るくなる」 (御書1598ページ、通解)と仰せの通りだ。 ◆広布の労苦は何倍もの歓喜に  一、この乙女は、自分の晴れ晴れとした気持ちを、こう語っている。  「いつまでもぐずぐずと愚痴っていることほど人を駄目にすることはないの よ」  「他の人たちのお世話をすることで、わたしがどれほどのことを乗り越える ことができているか」(前掲『黒い町』) ── 。  彼女は、うわべだけの楽しみなどには流されず、人々のため、町のために、 貴重な青春の時間を捧げた。そして、多くの人の信頼と感謝に包まれながら、 愛する郷土と人々を大きく変えていったのである。  まさに、わが女子部、わが婦人部の皆さま方が二重写しに迫ってくる物語で ある。  広宣流布のために戦う人生は、人の何倍も忙しい。苦労も多い。  しかし、だからこそ、人の何倍もの充実がある。歓喜がある。  「あの人に、どう仏法を語ろうか」「この同志を、どう励まそうか」「わが グループを、どう盛り上げようか」「私たちの部を、どう拡大していこうか」 等々、悩むことも少なくない。  しかし、その悩みは、まさに菩薩の悩みである。仏の心に通ずる、最も尊い 生命だ。  広宣流布における労苦は、たとえ、そのときはつらくても、一生を通して見 た場合、自分にとって必ず大きなプラスになる。やった分だけ得をする。これ が鉄則である。  大きな目的に向かって、大きく悩んだ分だけ、煩悩即菩提で、大きな境涯が 開かれる。  少々の悩みなど、悠々と見おろしていく自分自身を築き上げていくことがで きるのだ。  この物語の賢き乙女トニーヌは語った。  「なぜ今すぐやらないの?」  「なにかを先に延ばせば、けっきょくはやらないままで終わるか、さもなけ ればとても高くつくかのどちらかよ」(同)  今、この時を大切に、勇気ある行動の一歩を踏み出そう!  どうか朗らかに、同志とともに、自分自身の「偉大な青春」と「輝く人生の 物語」を綴っていっていただきたい(大拍手)。 ◆強き信心で魔を破れ!  一、「最蓮房御返事」には、こう仰せである。  「第六天の魔王が私(日蓮大聖人)の身に入ろうとしても、かねてからの用 心が深いので身にせつけない。ゆえに、天魔は力及ばずに、王や臣下をはじめ として良観などの愚かな法師たちに取りついて、日蓮を怨(あだ)むのである」 (御書1340ページ、通解)  魔の働きは、本当に恐ろしい。  しかし、その魔も、妙法流布に命をかけた真の法華経の行者には、絶対に取 りつくことができない。  そこで、魔は、権力者や周囲の人間に取りつい て、法華経の行者を怨もうとするのである。  妙法は、永遠に、仏と魔との闘争である。  「月々日々に信心を強めていきなさい。少しでもたゆむ心があれば、魔がそ の隙につけこんで襲ってくるであろう」(同1190ページ、通解)との御聖 訓を、よくよく心に刻んでいくべきである。  「たゆむ心」に負けない信心の人は、魔を断じて寄せつけない。  そして、周囲に蠢(うごめ)く魔の働きを、鋭く見破り、打ち破っていくこ とができる。ゆえに、「月々日々に」信心を強めていくことだ。  有名な「新池(にいけ)御書」にも、「始めから終わりまでいよいよ信心を すべきである。そうでなければ後悔するであろう」(同1440ページ、通解) と仰せである。  信心は、最後まで厳然と貫いていくことだ。いよいよ、はつらつと、生き生 きと、突進していくことである。  一、戸田先生は「恩を仇で返すやつは、人間として極悪だ。そんな人間は、 クズの中のクズだ」と厳しく言われた。  断じて忘恩の人間になってはならない。  最後が大事だ。総仕上げが重要である。そこを踏み外して、万歳(ばんさい) に悔いを残すようなことだけは、絶対にあってはならない。  「他から受けた恩を尊重するという性向、感謝の念を抱くという性向は、甚 だ必要なものです。これこそ主要問題です、根本要素です」と、アメリカの詩 人ホイットマンは訴えている(柳田泉訳『わが空想よ、さらば』日本読書組合、 現代表記に改めた)。 ◆ルネサンスの地 神戸で"英雄展"  一、5月7日、「栄光の大ナポレオン展 ── 文化の光彩と人間のロマン」 の関西・神戸展が、大好評のうちに幕を閉じた。  東京富士美術館での開催をはじめ、九州・福岡展、四国・香川展、そして神 戸展とも、いずれも大成功であった。  すべての関係者の皆さま、また来場くださった皆さま方に最大に感謝申し上 げたい(大拍手)。  神戸展には、フランスのナポレオン家の当主であるナポレオン公も、鑑賞に 訪れてくださった。  その記念式典の席上、ナポレオン公は、「ナポレオンをテーマにした展覧会 が、阪神・淡路大震災からの復興、すなわちルネサンスを象徴する神戸という 地で、大成功のうちに幕を閉じることは、大変に意義深いことであります」と 語っておられた。  神戸をはじめ、関西の皆さま、本当にお世話になりました(大拍手)。 ◆◆ 悔いなき一生を綴れ! ---- 「これだけの歴史を残した」と ◆≪ナポレオン≫ 「善を成すには渾身の力を」 ◆情熱がなければ生きながらの死  一、、ナポレオンは綴っている。  「人間は善を成す為には渾身の力を傾倒せねばならぬ」(大住舜・神村興三 編『大奈翁日記』東亜堂書房)その通りである。  善とは、真剣勝負である。正義とは、勇気である。  ナポレオンはまた、「死というのは、その意志がなくなることが、死なのだ」 (『波瀾万丈のナポレオン』潮出版社から)と言った。  情熱や理想を失った"生きながらの死"ほどあわれなものはない。常に、前 進の息吹を奮い起こしていくことだ。  さらにまた、ナポレオンは叫んだ。  「自分の人生の足跡を残さないのなら、生きなかった方がましだ」(同)  皆さま方は、広宣流布という最高無上の舞台で、永遠に輝きわたる人生の歴 史を刻んでいる。  自分の時代に、「これだけの前進を成し遂げた!」「これだけの勝利の歴史 を刻んだ!」「これだけの後継の人材を育てた!」「これだけの栄光の城を築 いた!」と、胸を張って勝ち誇っていっていただきたい。  「開目抄」には、「命は法華経にたてまつり名をば後代(こうだい)に留(と どむ)べし」(御書223ページ)と仰せである。  広宣流布に戦い切った人の福徳は永遠である。たとえ、だれが見ていなくと も、だれが分かってくれなくとも、御本尊が厳然と見守り、讃えてくださって いる。  ゆえに戦うことだ。戦いの中にのみ、充実があり、歓喜があり、勝利がある。 戦っている人が正しいのである。  御本尊にほめ讃えていただく以上の栄光はないのである。 ◆持ち場を守れ!  一、ウズベキスタンが誇る、15世紀の民衆詩人ナワイー。  創価大学の講堂前には、ナワイーの銅像が立っており、ウズベキスタンをは じめ中央アジアからの賓客も大変に喜んでおられる。  「中央アジアのゲーテ」とも呼ばれる、この大詩人は叫んだ。  「それぞれが、自分の持ち場を守るのだ! そうすれば、何事にも連帯が生ま れる」  それぞれが「今いる場所」で断じて勝つ! ── この真剣さ、責任感である。 それがないところには、本当の団結も生まれない。  一、"三重苦"を乗り越え、福祉と教育の向上に尽力した、アメリカのヘレ ン・ケラー女史は言った。  「思想は火や剣よりも強くあります」(岩橋武夫・遠藤貞吉訳「私の住む世 界」、『ヘレン・ケラー全集』所収、三省堂)  私たちの掲げる「人間革命」の思想 ── そこに今、世界の識者が鋭く注目 し、共感を寄せてくださっている。  私が対談集を発刊したローマクラブ名誉会長のホフライトネル博士は叫ばれ た。  「私たちは、責任と慈愛をもって、次の世代に『生きる道』を準備しなけれ ばなりません。そのために必要なのは『人間革命』です。『人間革命』のみが、 われわれの内なる潜在力を開発させ、自分が本来はいかなる存在であるのかを 十分に自覚させ、それにふさわしい行動をとらせることができるのです」(対 談集『見つめあう西と東』第三文明社)  私たちは、一人の人間の可能性を最大に引き出し、人間と人間を結び合い、 全人類の幸福と繁栄の道を切り開く、偉大なる「精神革命」の先頭を走ってい るのである。 ◆青年部革命を!  一、結びに、        おお正義          広宣流布の              創価かな          君も私も             元初の同志と と贈って、私の記念のスピーチとしたい。  青年部、頼むよ!  青年部の中から、もうあふれるくらいに、次から次へと人材が出てくるよう でなければ、広宣流布の盤石なる未来は築けない。  今再び、21世紀の新たなる「青年部革命」の波を起こしてまいりたい。  明年の「5・3」へ、創立80周年の栄光の峰へ、完壁なる勝利の歴史を、 ともどもに勝ち飾ってまいりましょう!  長時間、本当にありがとうございました!(大拍手)              (2006・5・10)