08年12月8日付 聖教新聞 長編詩 『わが学園生に送る』 創立者 池田 大作 英知と正義の星たれ! 将来 いつの日か 立派な大勝利の 指導者になられた 君の姿を仰ぎたい。 賢明な知性を 磨きゆく君たちには 暗く曇った日などは 一日もない。 常に 君の魂は 熱烈な金の光とともに 燃えていることが 美しい。 いな 尊い。 本当に嬉しい。 僕には 友情深き 英知と忍耐の 人格を持った親友が たくさんいる。 世界中で これほど意義深き これほど幸福な 学生時代はないと 僕は信じている。 私は 真実の人間の魂を 持っている。 私は 断じて負けない! そのために 英知を磨く! そのために 努力する! そのために 親孝行する! あの太陽が 燦々と輝く 最高の人間の城は 君たちだけに 祝福を贈りたいと 語っているようだ。 僕には 長い未来がある。 私には 長い人生がある。 堂々たる 希望に充ち満ちた友と 毎日毎日 学び語り 進みゆくことは 何ものにも代え難い なんと素晴らしき 青春であろうか! 今 世界は 新しき力ある人材が きら星のごとく 鮮烈に躍り出ることを 待ち望んでいる。 そうでなければ 永遠に 世界の平和は あり得ない。 この人類の熱望に 晴ればれと応えゆく 若き英才の銀河こそ わが学園生なのだ。 十一世紀 ペルシャ文学の傑作を残した 指導者カーウースは語った。 「知性において  豊かになるよう  努めなさい。  知性は  富に勝るからだ」 君たちは この地上の いかなる財宝も及ばぬ 尊極無上の 英知と正義の宝を 持っている。 わが家には あまりお金がないと 思うかもしれない。 いいのだ! それらは 本当の豊かさではないからだ。 君の青春の宝とは いったい何か? それは── 悩みながら 苦しみながら もがきながら それでも学び進むことだ。 一日また一日のなかで 人知れず 勝利の光と 無数の輝きを 増していくことだ。 それは── 「努力」即「栄光」の道だ。 「勇気」即「勝利」の旗だ。 「忍耐」即「歓喜」の歌だ。 「友情」即「平和」の園だ。 全世界を手にした 帝王や富豪でさえ わが学園生を見れば 「なんという輝きだ。  どんな権力や財宝よりも  君たちの若き生命が  うらやましい」と 感嘆するに違いないのだ。 創価の父 牧口常三郎先生は 戦時中 大迫害との戦いにあっても 祈り願われていた。 「学園を作りたいな!  どれほど優秀な  人材が出ることだろうか」 この悲願を受け継がれた わが師匠である 戸田城聖先生は言われた。 「大作、学園を作ろう!  僕ができなければ  君がやるんだ。  平和建設の土台は.  教育だからな」 「創価の学舎から  社会のあらゆる分野に  真に優れた人物を  送り出すのだ。  大作が大きく作った  創価の逸材たちが  輝きわたる  新世紀の人類社会に  偉大な貢献を  果たしていくのだ」 初代 そして二代から託された この大いなる夢を 第三代は完壁に実現した。 私自身に後悔はない。 命に及ぶ大難を 受け切りながらも 先師と恩師の構想は すべて成し遂げたからだ。 なかんずく 学園の創立は 創価の師弟の 永遠勝利の金字塔である。 今や 学園出身の 幾多の博士たちが 学術界の先端に躍り出て 独創の学才を発揮している。 ああ嫁しい! なんと雄大な姿であろうか! 「不思議にも  創立者の世界一の  名誉学術称号の受章に  呼応して続々と  博士が誕生しています」と 会心の笑顔で喜ぶ 君たちの学園の先生がおられた。 学園に学んだ 慈愛の名医も 正義の弁護士も 厳正の公認会計士も 苦しみ悩む人びとの 友となり味方となって それぞれの立場で 厳然と奮闘しておられる。 民衆の 民衆による 民衆のための政治を目指す 学園魂のリーダーも 澎湃と立ち上がった。 さらに 実業界にも 言論界にも 航空界にも 芸術界にも スポーツ界にも ありとあちゆる 国際社会の大舞台にも 君たちの先輩たちは 世界中で悠然と雄飛して 勝ち進んでおられる。 創価教育の理念を実践しゆく 学園育ちの英才の先生方も じつに 幾百千の陣容となった。 牧口先生も 戸田先生も どれほどお喜びであられるか。 創価の三代は 教育で勝った。 人材で勝った。 学園で勝った。 学園生とともに 永遠に勝ち抜いていくのだ。 人類が仰ぎ見る イタリア・ルネサンスの巨星 レオナルド・ダ・ヴインチは 「獅子は  恐怖を知らない」と叫んだ。 むしろ勇敢なる獅子は 第一の強敵に 激しい戦いを挑むと 万能の天才は言うのだ。 若き私の心に響いた レオナルドの言葉── それは 「新しいものを  新たに  自分で創ろう」であった。 君たちよ! 大いなる向学と探究の翼は 誰人たりとも 止めることはできない。 何ものも 遮ることはできないのだ。 レオナルドが 一ページ そしてまた一ページと 絶え間なく書き続けた ノートは一万ページ近くに 及んだという。 辛抱強く頭脳を回転させた この知性の格闘の証こそ レオナルドの誇りであった。 「もし私に関心をもつなら  私のノートを読みたまえ」 そのノートには 語学を磨く単語帳もある。 科学の考察もあり 発明のアイデアもある。 大文学の名文に習う 書き抜きもあった。 「さあ、おまえは  怠惰を捨てねばならぬ」 これは レオナルドが書き写した ダンテの『神曲』の一節だ。 二十一世紀の ダンテたる君よ! 創価ルネサンスの レオナルドたる君たちよ! 汝自身の 学問の誉れある歴史を 思う存分に残しゆけ! レオナルドは記した。 「土台は、  安定した堅固な地盤上に  築かれねばならぬ」 わが学園生には 揺るぎなく 人生を勝利しゆくための 地盤がある。 わが学園には 行き詰まらずに 永遠に発展しゆくための 大地がある。 「師匠は大地の如し」と 大哲人は言われた。 大地は いかなる悪人どもが 踏もうが叩こうが 微動だにしない。 悠々として万物を育む。 冬枯れの曠野を 寒風が吹き荒ぽうとも 武蔵野でも 交野でも 枚方でも 札幌でも 大地の下には 草木がじっくりと 発芽の春を待っている。 君たちよ! 師弟の大地の熱き鼓動を 深く強く感じ取りながら 厳しい冬も 断じて 勝ち越えていき給え! 苦難は宝だ。 苦難のなかった偉人は 世界に一人もいない。 今労苦を惜しまぬ人が 未来に必ず勝利するのだ。 時が来たならば 一気に天空を突いて たくましく伸びゆくのだ! ドイツの文豪 ヘルマン・ヘッセは謳った。 「友情の明るい星は  はるかに輝いて  僕らを引き上げてくれる」 その通りだ。 我ら学園生には どこよりも明るく どこよりも朗らかな 友情の星座が 満天に広がっている。 わが学園は 六十五カ国・地域から 来訪された識者も絶讃する 若き世界市民の 平和と対話の広場である。 いじめも暴力も 絶対に許さない! 我らの挙れの伝統は 互いに尊敬し合い 互いに高め合うことだ。 わが学園では 真実と礼儀が尊敬され 虚偽と野蛮は軽蔑される。 君よ! 君たちよ! 「教育の世紀」の 希望と理想の学園を 聡明に伸びやかに さらにさらに 大切な後輩のために 建設してくれ給え! 人類で最初の 女性の宇宙飛行士となった ロシアのテレシコワさんは 私と妻の大切な友人である。 努力に努力を重ねて 宇宙飛行を成し遂げた 彼女の推進力は どこにあったのか? それは 親孝行の心であった。 お父さんが若くして 亡くなったあと 苦労して三人姉弟を 育て上げてくれた お母さんに 何としても恩返ししたい! この心があったから 乙女は どんな困難な訓練にも 耐え抜けたのである。 テレシコワさんは 私に微笑んで語られた。 「母がいたからこそ  今の私があります。  心の底から  母のことは  忘れることはできません」 わが学園生は 一人も残らず 親孝行であれ! 親孝行こそ 最優秀の証明であり 偉人の鉄則である。 そして 勝利のエンジンであるからだ。 十四世紀 ドン・フアン・マヌエルという スペインの作家は嘆いた。 「高い地位を得て  何でも自分の  思いどおりになる人は  他人からうけた恩を  いとも簡単に忘れてしまう」 「いくら援助を受けても  感謝しない者は  高い地位につけば  なおさら忘恩の徒となろう」 残念ながら この通りの恩知らずが 世の中にはあまりにも多い。 幹部の裏切り。 議員の裏切り。 皆さま御存じの通りだ。 しかし どんな卑劣な 背信があっても 私には 絶対に信じられる 正義の学園生がいる。 誠実の学園生がいる。 ゆえに 常に私の心は 一点の曇りもない 晴れわたる青空だ。 学園創立から 四十星霜を超えた。 鳳雛は見事に育った。 鳳凰の雛は 必ず鳳凰と育つのだ。 創価の鳳凰は 気高く 大きく大きく 必ず堂々と 羽ばたいていくのだ。 その時が ついに来たのだ。 その姿が ついに見え始めたのだ。 私の命よりも大事な わが学園生! わが愛弟子である 学園生よ! 今日も 大空に目を上げよ! そして今日も 翼を世界に広げよ! 私も妻も いつもいつも 皆さま方を わが子と思い わが生命と思っている。 そして わが学園生の健康と勝利を さらに 君たちの栄光と幸福を 毎日毎日 祈りに祈っている。 成長を待っている。 私たちは 常に常に学園家族だ。 父と子として 母と子として 永遠に離れることなく 一緒に天空を舞いゆくのだ。 大切な大切な そして 心から愛する わが学園生よ! 勉学第一 勝利第一の 尊き学園の栄光城から 君たちは 世界の人類の 希望の太陽となって 光り輝いていくのだ! 新世界を創造しゆく 大星雲となって 人間勝利の光を放つのだ! 我らの学園の庭からは はるかな未来へ 無限に広がる 創造の道がある。 平和の道がある。 常勝の道がある。 学園の青春、万歳! 学園の友情、万歳! 学園の師弟、万歳! 英知と正義の学園生、万歳!  二〇〇八年十二月六日       師弟会館にて  ※カーウースの言葉は黒柳恒男沢。ダ・ヴィンチの言葉は、最初が黒田正利訳、次の二 つが清水純一ほか訳、最後が裾分一弘・久保尋二訳。ダンテは平川祐弘訳。ヘッセは日本 ヘルマン・ヘッセ友の会・研究会訳。マヌエルは牛島信明・上田博人訳。 長編詩 『わが学園生に送る』〔完〕